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研究概要

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製品ライフサイクルにおける製品管理に関する研究

1.研究の背景

近年はユーザー多様化するニーズに素早く対応するため、多種多様な製品を低コストで提供するシステムの構築が企業には求められており、 短期間で変化するサプライチェーン(SC)の最適化が重要な課題となっている。

しかしながら、SCは全体像を把握することが困難である。特に製造工程については、工場でのトラブルや輸送遅延など一連の処理の流れには 様々な不確定要素が含まれているだけでなく、製造にあたり共通部品から複数の製品を生産するなどの理由から、 全体像の把握とその最適化は極めて困難である。

2.これまでの研究成果

製造工程は製造する製品によって異なるため、個々の製品ごとに最適な工程を構築する必要がある。 本研究では、SCの製品生産過程を待ち行列を利用したシミュレーションにより評価する サプライチェーン管理システムを開発している。 この管理システムではサプライチェーンの多様な構成要素とその因果関係を機能モデルによって表現し、 モデル各要素の実行順序を定義しシミュレーションによりサプライチェーン全体の評価を行う。

これまで構築したシステムによって製品の流れを視覚的に把握できるようになった。 これらの情報をもとに、製品の流れを最適化するためにはどのようにすればよいかを検討する必要がある。

SCM最適化開発したSCM最適化プログラム

3.今後の研究内容

製造工程の各工程において待ち行列を利用して挙動を把握する方法によりシステム全体の最適化を図る方法を検討する。 これまでの管理システムでは、予め定めたいくつかの方法に対してそれぞれ評価し、 その中で最も優れた方法を提示するという方法で最適化の提示が実現できる。

しかしながら、シミュレーション結果を分析し、製品の流通でポイントとなっている点を把握できれば、 最適な方法を一意に決定することが可能になると予測される。 本研究ではまず、設定した待ち行列モデルシミュレーションに必要な機能を追加した上で シミュレーション結果を解析する方法を検討する。解析した結果より最適な配送方法が何かを決定する仕組みを提案する。 システム構築にはオブジェクト指向言語であるJavaあるいはVisual C++上でのC++言語を使用する。